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日本製ムスリムファッション専門店

1.黒留袖って何?
(1)黒留袖は日本人女性が着用する「最も格が高い着物です」
?黒留袖は結婚式や披露宴の際に、新郎・新婦の母親や仲人夫人など主役に近い関係の方が着ます。
子供や親族が結婚するという人生最良の日に、喜びや願いをあらわした特別な着物なのです。        
(2)黒留袖の特徴  
一生に一枚しか買えない黒留袖の値段
百貨店で販売されている留袖の値段は約20万円から販売されています。作家が書いた加賀友禅等では100万円を超えるものもあります。

手間のかかる黒留袖
黒留袖は、上半身は黒い無地で裾に縫い目で模様が繋がる格調高い江戸づま模様です。白生地を仮仕立てして下絵を描き、一枚の布に戻してから下絵を塗って染めるという大変な手間がかかっています。一着作るのに約2週間から1か月かかります。

黒留袖一着作るのに繭2500〜4000個必要!
黒留袖一着作るのに繭は2500〜4000個必要です。繭一つから1000mから1500mの生糸ができます。生糸の長さ約2500キロで黒留袖一着が作れます。 
黒留袖の多くは友禅という手法で描かれています。
友禅には型友禅と手描き友禅があります。
手描き友禅:江戸時代にもち米とぬかと塩を混ぜた糸目糊が考案され、糸目糊で柄の輪郭をなぞる事で、隣り合う色が混ざらないように防染できるようになり、花鳥風月などの題材を絵画のように精密で色彩豊かに表現されています。
型友禅:型紙の上から、へらで色糊を塗り、絵画的に表現した型染め。色数の多いものは数枚から数十枚の型紙が必要になります。

家紋(紋)
紋とは、礼装である、留袖には必ず付けるものです。自らの家系を示す大切なものです。紋を辿ると祖先の顔が見えてきます。世界でも珍しく、日本国民全てに紋があります。戦国時代には紋は敵味方を判別する為の目印となりました。紋の図案は約2万5000種類あると言われており、着物に入る紋の数で着物の格が上がります。黒留袖には最高数の5つの紋が入ります。
 

縁起のよい柄の例
黒留袖の柄は喜びや願いをあらわした縁起の良い柄が用いられています。
黒留袖は、胸には柄が無く裾模様になっているのが特徴です。黒留袖の柄には、昔から、幸せを願う心や、祈りが込められた模様が描かれてきました。一枚の着物にたくさんの縁起のよいモチーフが描かれています。
 
柄について
 
  • 鶴亀、桃、菊、熨斗、兎、・・・長寿
鶴は千年、亀は万年という有名な言葉があるように、鶴と亀は長寿の意味があります。
 
  • 葡萄、瓜、唐子・・・子孫繁栄
 葡萄・瓜・唐子など。葡萄は、一房にたくさんの実がなるところから子孫繁栄といったおめでたい柄といわれています。
  • 桐、麻、竹・・・成長祈願
竹は、約3ヵ月で、親と同じ大きさまで成長(「竹とり物語」のかぐや姫も3ヶ月で年頃の娘になりました)するほど旺盛な生命力があります
  • 七宝、宝船、扇・・・栄達
七宝、宝船、扇などは、栄華栄達を意味し、喜びに満ち溢れたお祝いの席にふさわしい柄です。
  • 琵琶、藤、鯉、鶏・・・昇進
藤は繁殖力が強く、他の樹木に絡みながら伸べていくことから長寿、子孫繁栄、昇進の象徴とされてきました。
  • 鴛鴦、相生の松、貝・・・夫婦円満
鴛鴦、相生の松や、夫婦円満のシンボル貝桶など。貝桶とは、貝合わせ遊びの貝を入れる器です。二枚貝はほかの貝の殻とは決して合わず、ぴったりと合うのはもともと対だった貝ひとつしかないことから、夫婦円満の象徴とされています。
・雪輪、雀・・・豊作
雪の多い年は豊作となるといわれていることから、
稲に群がる雀と組み合わせることで、吉祥文様と呼ばれるおめでたい柄とされています。
  • 薬玉、瓢箪・・・健康
5月5日の端午の節句に魔除けに飾ったのが薬玉。 香料を袋に入れ、花を結んで糸を垂らした形を文様化したものです。
  • 鳳凰
鳳凰は古来中国より言い伝えられてきた伝説上の鳥です。
中国では麒麟(きりん)、亀、龍と共に四端と言われる伝説の鳥で、平和で幸せな世界が実現されるとき=太平の時に現れるとして「平和の象徴」とされてきました。 
留袖の歴史
昔、未婚女性は男性の求愛やプロポーズに対して、言葉で大っぴらに伝える事が良し、とされていませんでした。そこで気持ちを伝えるひとつのサインとして、袖を利用することを考えたのです。男性に対して好意を持っていれば袖を左右に振り、そうでなければ袖を上下に振ることで返事をしたのです。現代に残っている恋愛での振る、振られるという言葉の語源です。つまり、もう袖を振る必要のない既婚女性であることを示すため、袖を留めた留袖が礼装になったというわけです。
2.黒留袖を再生するという事
1.なぜ、黒留袖を、ムスリム向けの
 ロングカーディガンに仕立てたのか?
黒留袖は着る人、着る場が限られます。日本でも、なかなか着る場がない黒留袖は、海外の方が着る事も、見る事もほとんどできません。そんな黒留袖をムスリムの方々にも着ていただきたいと思い、在日インドネシア人ムスリムの方々のお話しを伺いながらロングカーディガンという、インドネシアで今、流行っているファッションに形を変える事で多くの方々にきていただき、黒留袖の美を感じてもらいたいと思い製作致しました。

2.なぜ、ムスリム女性に、黒留袖を、そして黒留袖に込められた思い
この黒留袖はどんな思いで作られたのだろう。そして、どんな思いで着られていたのだろう。黒留袖を見るとそう思うのです。子供を育て上げ、黒留袖を着て、結婚式の日を迎えた母親の思いはどんな思いだったのだろう。黒留袖は日本人にとって特別な着物です。それは手間や金額だけではありません。母親の思いが時代を越え黒留袖という形で残されているのです。母親に宗教も、国も関係ありません。子供に幸せになってほしいと思う、この母親の思いが、子供を幸せにし、平和につながっていくとWATASIJAPANは思います。


3.なぜ、黒留袖の再生を私(代表 名和 淳子)がやろうと思ったのか?
私は、日本には勿体ない物が溢れていると思います。黒留袖もその一つです。手間をかけ、思いを込められた黒留袖は、現在、購入する人は減り、需要がなく、要らないものとして日本に余っているのが現状です。結婚式で準主役となっていた黒留袖が店の片隅に置かれている姿は非常にさみしく勿体なく感じます。輝きを失って見える黒留袖を、新しい洋服として再生した時、その美しさに魅了されます。長い時をかけても色あせない黒留袖は、日本人女性と同じです。結婚し、家庭に入り、家庭を守り、しわしわになった日本人女性の笑顔は、黒留袖の美しさそのものです。現在の日本人女性もまた、昔とは変わったものの、育児に仕事にと、一生懸命に家族を支え、家庭を守っています。黒留袖は日本人女性そのものです。この美や思いを途絶えさせてはいけないと私は思うのです。祖先から引き継いだ、美しさと思いを私たちは形を変えながら、子供たちに伝え守っていきたいと思っています。
代表 名和 淳子
【参考図書】
着物の辞典 大久保 信子 監修